台湾観光協会が世界最大級の旅イベントに出展 「MEET COLORS TAIWAN」

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日日春をデザインした出展ブースのメーン受付

台湾観光協会はこのほど、東京ビッグサイトで開催した世界最大級の旅イベント「ツーリズムEXPOジャパン2018」に台湾政府(市政府を含む)機関として台湾全土より約100社の観光地域紹介を約180人動員して出展した。出展ブースの看板には色彩を模した「MEET COLORS TAIWAN」のロゴをスローガンに全面に掲示し、台湾を五地域にそれぞれの地域色を明確にした。また、台湾を代表する植物の「日日春」をモチーフにした壁面を描写して来場者を迎えていた。

今年は雲林県、客家委員会、台南市、彰化県、台中市、台北市、基隆市などの地域の政府機関(市政府含む)を軸に旅行の関連会社が出展し、特に台中、台南、桃園、高雄などの地方都市への誘致を積極展開した。2017年の香川県、2018年は台中で行われた日台サミットでも提唱している年間相互往来数700万人を超える誘致目標の必達のための工夫がなされていた。

台湾台東の原住民族の衣装をまといPR

観光客増を狙った施策を促進する一方で、課題なども示唆した。観光客数の伸び悩みの原因として「日本と台湾の海外渡航の概念」と「航空機の往復便使用機材の座席確保の懸案」(羅瓊雅副秘書長)を指摘する。「あくまで一般論」としながらも「台湾人は海外渡航する概念が強い。パスポート保有率も多い」とし「日本人は国内旅行が多く、海外旅行の概念は台湾ほどではない」と分析する。また、航空機材の座席の確保も懸案とし、航空機は、例えば台北から成田に運航すると復路は往路便の航空機を使用する。台湾人観光客が復路に多数搭乗すれば必然と復路も台湾人が大半を占める。「日本人が台湾へ往路便として台湾籍の飛行機会社の使用時に台湾人の座席多くなっているために確保できない事案がある」という。

李明道さんデザインの「mr.10」「miss.01」は鉄道車両1001系にちなんだPRキャラクター

2017年通期の年間の訪日台湾人観光客数は約460万人で訪台は約190万人。倍の数値格差はある。しかしその打開策としての施策も進めている。「格差は縮めたい。航空機材の大型化などは航空会社へも協力要請・折衝している。日本人観光客への啓蒙にも拍車をかけたい」(羅瓊雅副秘書長)と躍起。今年の旅博では、各地域を色彩に模倣したイメージ戦略を前面に打ち出しアピールしていた。開催期間は9月20日から同23日までの四日間で今年で5回目の開催だった。

観光親善大使の長澤まさみさんのポスター

なお、今年も日本人の女優長澤まさみさんが台湾観光大使に続投され、「色と行く旅、台湾」をキャッチフレーズにした。台湾観光局は「五年連続GW期間中」「三年連続年末年始」「2018年夏休み期間」の三項目で台湾人気ナンバーワンを標榜する。2020年までに相互往来700万人を必達目標に、官民一体となった観光客誘致にイベント期間中、来場者は熱心に耳を傾け、用意された各種のパンフレットやグッズなどが次々にプレゼントされていた。